わたしは過干渉な母親に育てられました
幼少のころから過干渉で、わたしたち姉妹を支配しコントロールしたがる母。わたしはそんな母が大嫌いでした
今回はそんな幼少期の経験をもとに、わたしが子育てをするうえで気を付けている3つのことをご紹介します
この記事はこんな人におすすめ
・毒親に育てられた
・自分自身が毒親じゃないか?と不安がある
・子どもといい関係を築きたい
毒親とは
定義
毒親の明確な定義はありませんが、Wikipediaに下記のように記載されています
毒親(どくおや、英: toxic parents)は、毒になる親の略で、毒と比喩されるような悪影響を子供に及ぼす親、子どもが厄介と感じるような親を指す俗的概念である。
Wikipedia
過度な管理や過干渉、支配、価値観の押しつけなどの心理的なものから、暴力を伴う虐待行為まで「毒」と表現される親の行動の範囲や程度はさまざまです
毒親に関するアンケート調査

「よくある」「たまにある」と答えた人の割合が72.4%という結果です。多くの人が「毒親」という言葉を身近に感じていることがわかりました

こちらは「よく感じる」「たまに感じる」と答えた人が55.5%という結果です
自分の行動を振り返り、子どもにとって毒親になっていないか?と心配している人が半数以上もいるというのが少し意外でした
わたしもたまに感じますが、同じように不安に思っている人は少数派だと思っていました
過干渉な毒親にされて嫌だったこと

常に一緒(束縛・監視)
物心がついたときから家庭内別居状態の両親。母は家事以外の時間はいつも子供部屋で過ごしていました。
ピアノと2段ベッドとテレビ、そして学習机が2台並んだ狭い部屋で、母と私たち姉妹は常に一緒。
布団を敷くスペースがないので、寝る時も母とわたしは同じベッドに入りくっつくように寝ていました(2段ベッドの下の段で、とても狭かったです。)
中1のときに両親は離婚しますが、母と同じベッドで寝る生活は高校に入学するまで続きます。
部屋で友達と電話をしたり、寝る前にベッドで好きな人とメールをしたり…なんてことは一切できませんでした
認めてくれない(褒めない)
母はわたしたちの頑張りを決して認めてくれませんでした
・1学年10クラス近くある進学校の定期テストで学年3位になったときも「上に2人もいるでしょ。もっと頑張りなさい」
・ピアノの昇級テストで合格しても「○○ちゃんはもっと上手に弾けるでしょ」
・仕事で忙しい母のために家事を手伝っても「余計なことをしなくていいから勉強しなさい」
なにをしても認めてもらえないので、嬉しいことや努力していることがあっても、母には何も話さなくなりました。
父の悪口を聞かされる(カウンセラー役・洗脳)
お母さんっ子だった姉とは対照的に、わたしは小さい時からお父さんが大好きでした
母はそんなわたしのことが許せないようで、父の悪口を聞かされる毎日。昔のことから最新情報(笑)まで、悪口の種が見つかるとすぐにわたしたち姉妹に吹き込みます(事実もあれば、かなり盛った内容もあったと思います)
父と話したり外出したりするだけで「裏切者」とののしられたことも。
そんな日々が続くうちに、父に対しても嫌悪感をもつようになり、両親のことも自分のこともどんどん嫌いになっていきました
お小遣いゼロ(束縛・行動の制限)
中学生になっても高校生になっても、毎月定額のお小遣いはなし。
お年玉も没収されていたわたしたち姉妹は、必要なときにその都度お金をもらうことになっていましたが、これがなかなか大変でした。
友達と遊ぶ約束をするたびに母を説得・交渉し、許可がおりたときのみお金が手に入るシステムです。しかしこの交渉、かなりの確率で却下されます(そしてなぜか怒られるw)
「この前も遊びに行ったでしょ」「その子とは遊んじゃダメ」「そんな暇があるなら勉強しなさい」
実際に遊びに行く許可が下りるのは月に1回あればいい方で、もらえるお小遣いは1000円程度。
プリクラ全盛期だった当時は、プリクラを撮ってお昼ご飯を食べるだけであっという間になくなるお金。友達とお揃いのモノやかわいい文房具などがあってもひたすら我慢していました。
人間関係に対する過度な口出し(プライベートに口を出す)
「あの子とは遊ぶな」「くだらない人と付き合うのはやめなさい」
母にはわたしの人間関係でたくさんの口出しをされてきました
反抗出来なかった私は母に言われるがままに付き合いを絶ったり、距離を置いた人が何人かいます
「あの子は万引きをする」「あの子はタバコを吸う」という保護者間での噂による比較的納得できる理由もあれば「あの子は転校生だから」「あの子のお姉ちゃんは派手だから」などという理不尽な理由もありました
人間関係に口出しされる事自体ももちろん嫌でしたが、母がわたしのことを信用していないというのがとても悲しかったです
なんでも人に話す(子どもを晒す)
母にはデリカシーやプライバシーというものが皆無です
わたしが人には言わないでほしいと思っていること(生理がきたことや学校での人間関係がうまくいっていないこと、肌荒れや髪質で悩んでいることなど)でも、だれかれ構わず話してしまいます
そんなことが日常茶飯事だったので、わたしたち姉妹は悩みがあるときも母にはなにも言わず、さらには母に知られないように隠すようになりました
子育てで気を付けている3つのこと

これから長く続く子育て期間
辛かった10代のころの経験から、母のことを反面教師にして“親子ともに幸せな子育て”をしたいと思っています。そのために特に意識していることを3つご紹介します
自己肯定感を育てる
わたしはいまだに「何かを決めること」が苦手で、自分の考えや自分の存在そのものに自信を持てません
やりたいことを頭ごなしに否定されたり、習い事や服装を勝手に決められたり「あんたにはどうせ出来ない」と抑え込まれてきた後遺症のようなものだと自分では考えています
自己肯定感って本当に大切!
「似合うかな?出来るかな?これでいいかな?」となんでも夫に相談し、最近は本気でウザがられているので、早急に直さなければと思っているところですw
子どもたちにはわたしのようになってほしくないので、自己肯定感がしっかり育つように、出来る限りのサポートをしていくつもりです
信頼関係を作る
自分が母となり周りのママ友を見渡すと、実母に子育てのサポートをしてもらっているママたちの多いこと多いこと!(田舎なので余計だと思いますが…)
むしろ実家のサポートがあること前提で生活している家庭が大多数なので、我が家の生活とのギャップに驚きました。そして同時にとても羨ましくもありました
「え、子ども預けれるの?」「家の鍵渡してるの?」「家事までやってもらうの?」と私と実母との関係では信じられないことばかりで、普通の親子は「信頼しあっているんだ」という当たり前のことを痛感しました。
わたしもいつか子どもが困ったときに甘えてもらえるような、信頼される親になるのが目標です
子どもの世界や価値観を尊重する
プリクラを撮ることも友達とのお揃いのお買い物も、大人からしたらお金をかける価値のないものだったのかもしれないけれど、学生時代のわたしにとってはとても大事なものでした
学校という狭い世界の人間関係で「みんなと同じことが出来ない」という経験はとてもつらかったです
当時のわたしと同じ思いをさせないために、子どもたちには子どもたち同士での世界があり、付き合いやマナー、そして大人とは違う価値観をもっているということを忘れず、子どもの成長に寄り添っていこうと思っています
現在の母親との関係
会う頻度や付き合い方
高校1年生でバイトを始めて以来、家にも寄り付かず、母とは次第に絶縁状態になりました。
その期間にわたしは地元を離れ、専門学校に入学・勉強し就職。社会人として自立した生活を送っていましたが、結婚をきっかけに母との関係が変化しました。
特に子どもが生まれてからは年に2度は顔を合わすようになり、子どももおばあちゃんにとても懐いています
テレビ電話は月に1度、そのほかにプレゼントが突然送られてくることがあり、お礼の電話など連絡を取る頻度は子どもが成長するごとに高くなってきています
母との関係で意識していること
そもそも性格や考え方が合わないと思っているので、ある程度の距離は保つようにしています
母とは子どもありきのコミュニケーションだと思っているので、電話中もわたしと母が話すことはほとんどありません。
そして母の子どもたちへの態度や接し方で気になることはすぐに指摘し、ときには改善してもらうことも。(脅すような言い回しや好ましくない言葉遣いなど)
わたし自身が子ども時代に母にされて嫌だったことなどを、いまようやく口に出して伝えることが出来ている気がします。
【毒親の本】おすすめ3選
母がしんどい
表紙のイラストから想像するよりずっと重たい内容ではありますが、毒親に育てられた人なら「わかるわかる」「しんどいよね~」と共感する点が多い本だと思います。
母との関係を客観視しているような不思議な気持ちになりました。毒親に関する本を初めて読む人に特におすすめの1冊です
毒になる親
毒親育ちでない人でも毒親のことが理解できる本です。
毒親に育てられ心に問題を抱えた人は、この問題にどう対処したらいいのか?ということが具体的に書かれています。買って損はない1冊。
「毒親」という言葉の生みの親、スーザン・フォワードさんの作品です
「毒親」の正体
愛着障害や発達障害など複合的な面から毒親を分析し、臨床経験に基づいて書かれている本です。
全体的に理路整然としているのでとても読みやすく、読んだ後には不思議と気持ちが落ち着くような感覚になりました。
暴力的・性的な虐待ではないけれど、親に傷つけられて育ったという方におすすめです
まとめ
今回は過干渉で育てられたわたしの子ども時代について振り返りました
自分の過去を振り返ることで、自分自身が子どもにとって過干渉な親になっていないか?立ち止まって考えるいい機会になりました
「子どもを尊重する」「成長を認める」「自分の意見を押し付けない」ということを胸に刻んで、これからも子どもとしっかり向き合っていこうと思います。以上みさでした
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