- 子どもの発達が心配
- 3歳でも発達障害ってわかるの?
- 新版K式発達検査の内容が知りたい
発達障害という言葉が一般的になってから、我が子の発達面に不安を覚えるパパやママが増えています。発達検査を受ける前に検査の概要を把握しておかないと、必要以上のストレスを抱えかねません。
この記事では、我が家の息子(当時3歳)が初めて新版K式発達検査を受けたときの体験談を紹介します。記事を読めば、新版K式発達検査の内容や検査のすすめ方がわかり、安心して検査日当日を迎えられます。
息子の場合、新版K式発達検査の結果は「要経過観察」となり、いわゆる「グレー」の状態が長く続きました。その後、年に1回の発達検査や相談を続け、小学2年生のときに自閉症スペクトラム症の確定診断を受けました。
» 小学2年生で自閉症が確定|発達障害が判明するまでの流れを解説
新版K式発達検査の概要

まずは新版K式発達検査の概要について解説します。
新版K式発達検査とは
新版K式発達検査は、子ども(乳幼児から児童)の状態を、精神活動のさまざまな側面から捉えることができる検査です。3つの領域の評価を通して、全般的な進みや遅れ、バランスの崩れなど発達の全体像を捉えることを目的としています。
- 姿勢・運動
- 認知・適応
- 言語・社会
発達スクリーニング(発達障害や知的障害の確定診断)を目的としているものではありません。3歳以上では「認知・適応」「言語・社会」の面に、検査の重点が置かれています。
» 教育相談情報提供システム(外部リンク)
発達検査を受けるまでの流れ
発達検査に至るまでには、以下のようなさまざまな経緯やパターンがあります。
- 乳幼児健診時に保健師さんから検査を提案される
- 自分で発達センターに問い合わせて予約をとる
- 小児科のお医者さんなどから勧められる など
我が家の場合は、幼稚園の先生に息子の発達について相談したことをきっかけに、園から発達支援センターに連絡してくれました。すぐに発達検査の予約をとりましたが、最短で3か月後ということで、検査日までモヤモヤした時間を過ごしました。
発達支援センターは年度の後半になると、就学前の検査や訓練のために利用する子どもが増え、予約がとりづらくなる傾向があるそうです。
発達に関して相談したい場合はお早めに予約をとることをおすすめします。
事前に提出した問診票の内容
発達検査を受けるにあたって、発達センターから問診票が届きました。問診票の項目は、以下のとおりです。
- 相談したいこと
- 普段の子どもの様子
- 集団生活(園など)での子どもの様子
- 性格や癖
- 気になる行動
- 現在あるいは将来望むこと

自分で考えて記入する欄ばかりだったので、伝えたいことを言葉にしてまとめるのが大変でした。
新版K式発達検査の内容と方法
ここでは、新版K式発達検査の内容と方法について紹介します。
新版K式発達検査の内容
新版K式発達検査では3つの領域ごとに、以下の内容がチェックされます。
姿勢・運動
- 検査中の座り方や姿勢
- ケンケンパ
認知・適応
- 積み木
- 折り紙
- お絵かき
- 紐通し
言語・社会
- オウム返し
- 話し方
- 語彙力
※今後検査を控えている人の予習になってしまう可能性があるため、詳細は控えます。
検査方法と所要時間
新版K式発達検査は、心理士さんと子どもの1対1で進められます。保護者は同席が可能ということで、息子とは少し離れたところから発達検査の様子を見ていました。ただし、検査中に話しかけたりサポートしたりといった行為は禁止です。
子どもにお名前を聞かれるところから始まり、まるで遊びが始まるかのような自然な形で検査がスタートします。
検査の内容はコロコロ変わり、次から次へといろいろな道具が出てくるため、飽きっぽい息子もグズることなく無事に最後まで検査を受けることが出来ました。所要時間は1時間程度です。
発達グレーの3歳児が新版K式発達検査を受けた結果


息子が新版K式発達検査を受けたときの様子や、検査結果について解説します。
検査中の様子
息子の様子を見ていて気になったは、まず落ち着きがないこと。「お椅子にまっすぐ座ろうね」という心理士さんの声掛けが何度もあり、約1時間の検査中、じっとしていることが出来ませんでした。
また、集中力がないため、明らかに適当に回答していたり、興味が他のものに移っていると感じる場面が多々ありました。
うちの子は積み木やパズルが大好きな一方で、お絵かきが大嫌いです。今回の検査でも、好きなことと嫌いなことで、出来る出来ないがはっきり別れているように感じました
新版K式発達検査の結果
新版K式発達検査では、3つの領域ごとに結果が出ます。発達指数は実年齢を100としたときに、どれくらいの割合で出来ているかを示しています。
- 姿勢・運動:80
- 認知・適応:117
- 言語・社会:98
今回の検査では、だいたいのことは年齢相応に出来ているものの「1度にたくさんの内容を聞いて覚えること」が苦手で「触覚過敏の傾向がある」と指摘されました。
姿勢・運動の面では「体幹の弱さが気になる」とのお話もありました。椅子に座っていることが出来ない、ケンケンパが苦手、筆圧が極端に弱いなどの点に、体幹の弱さが表れているようです。
今後のこと
息子の問題点は主に姿勢・運動の発達です。姿勢や運動面には極度の偏食が関係している可能性があるということで、小児科のお医者さんと相談することになりました。そのほかの発達に関しては1年後に改めて検査をする予定です。
お医者さんに相談すること
- 触覚過敏について
- こだわりについて
- 栄養や体の成長について
息子との接し方については、心理士さんから以下のアドバイスを受けました。
- 食べ物に関する知識をつける(食材の名前や栄養など)
- 食べなくても息子用の食事を用意する
- 短い時間でも、鉛筆を握る機会を作る
- 服装のこだわりについては本人に任せて見守る
- 指示するときは、1つずつ伝える
息子は食に興味がないためトマトとりんごの違いもよくわからず、語彙の少なさにもつながっている気がしています。今後はいただいたアドバイスを参考にして、接し方を工夫しようと思います。
まとめ
新版K式発達検査を受けたことで、息子に対して感じていた「育てづらさ」と「違和感」の正体が少し明確になった気がしました。
息子はのちに、自閉症スペクトラム症の確定診断を受けることになります。「3歳の時点で医療福祉法人に相談していたら…」と後悔する気持ちもありますが、息子の発達障害を受け入れるための準備期間と考えると、この流れで良かったとも思っています。
» 7歳で発達障害(自閉症スペクトラム症)が判明!検査の内容や結果を紹介
新版K式発達検査は、発達障害の有無ではなく、我が子の得意・不得意を見極める方法の1つです。「子どもが育てづらい」「極端に手がかかる」といった悩みを抱えている方は、発達支援センターなどの相談してみるのがおすすめです。
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