【体験談】離乳食を食べない赤ちゃんの数年後|7歳で発達障害が判明

離乳食を食べない赤ちゃんを育てているパパやママは「このまま食べなかったらどうなるんだろう」と不安を抱えているのではないでしょうか?ネットで検索すると「発達障害」という言葉が出てくることから、不安を抱く方も少なくありません。

この記事では、離乳食を食べない赤ちゃんを育てたわたしの体験談を紹介します。「我が子が発達障害かも」と悩むパパやママの参考になると幸いです。

もくじ

7歳で発達障害(自閉症/ASD)が判明

息子は7歳(小学2年生)のときに、自閉症スペクトラム症(ASD)であることが判明しました。この章では、自閉症スペクトラム障害の診断が出るまでの流れや診断結果の詳細を解説します

発達障害が判明するまでの流れ

息子の発達障害が判明するまでに、いくつかの施設で相談や発達検査を行いました。具体的な流れは以下のとおりです。

  • 幼稚園の先生に発達について相談する
  • 地域の発達サポートセンターにつないでもらう
  • 発達サポートセンターにて発達検査を受ける
  • 医療福祉法人につないでもらう
  • 医療福祉法人で発達検査を受ける
  • 自閉症スペクトラム障害の診断が出る

幼児期は新版K式発達検査|グレー判定

息子が1歳をすぎたころから発達障害(自閉症スペクトラム症)を疑っていたため、幼稚園の先生に「検査を受けたい」と相談しました。息子が3歳のころです。

相談後すぐに発達サポートセンターにつないでもらい、新版K式発達検査を受けました。結果はグレー判定で、様子見の状態が続きます。その後も年に1回のペースで検査を受けましたが、結果は変わりませんでした。
» 【3歳】新版K式検査の結果|のちに自閉症が判明した長男の場合

学童期はWISC|自閉症スペクトラム症の確定診断

息子が小学生になると、幼児期とは違う困りごとが出てきたため、改めて発達サポートセンターで検査を受けることにしました。(このときは、学校を通さず自分で発達サポートセンターに連絡しました。)

小学生になると、検査の種類がWISC(ウィスク)に変わります。WISC(ウィスク)では息子の得意な項目と苦手な項目で25以上の差が出ていたことから、医療福祉法人のお医者さんに相談することが決定しました。

WISC(ウィスク)とは

10項目の基本検査と5項目の補助検査により、4つの指標のIQを図る検査です。平均を100とし、数値が高いほど知能が高く、低いほど知能が低いと判断されます。
» WISC(ウィスク)検査とは?LITALICOキャリア(外部サイト)

凸凹の差が20〜30あると、発達障害の診断がつくケースが多いようです。

医療福祉法人では、自閉症スペクトラム症(ASD)の診断をするために、心理士さんと面談をしました。PARS-TRという検査です。息子の成育歴や普段の様子など、さまざまな質問に答えていく形で進められました。

同時に、注意欠如多動症(ADHD)を判断するための質問紙検査(Conners3)も行われました。質問紙検査では、アンケート用紙のような紙に「全然当てはまらなかった」から「とてもよく当てはまった」の4段階で回答します。家庭と学校など、2つ以上の場所で症状が出ていないと正式な診断は出ないということで、担任の先生にも協力してもらいました。

発達障害の診断結果の詳細

自閉症スペクトラム症(ASD)については、幼児期ピーク判定・現在評定ともに「自閉症スペクトラム症(ASD)が強く示唆される」という結果が出ており、担当医から正式に診断を受けました。あわせて「環境の変化に順応するのに時間がかかったり、こだわりもあるため、個別の支援が必要」とのお話がありました。

一方で、注意欠如多動症(ADHD)については、「診断の基準を満たすほどではない」という結果でした。保護者の評価では「不注意」「多動性ー衝動性」のどちらも満たすものの、担任の先生の評価では、気になる点が少ないと判断されたからです。ただ、家庭と学校の両場面で「不安の症状」が共通していることから、多少の支援が必要とのことでした。

正式に発達障害(自閉症スペクトラム症)の診断を受けたことで、離乳食の拒否や極度の偏食が、感覚過敏や強い不安感に由来することがわかりました。次の章では、離乳食期から学童期までの息子の様子を紹介します。

離乳食を食べない赤ちゃんに悩んだ時期

息子が赤ちゃんだったころ(1~2歳)は、離乳食をほとんど食べず、特定の食べ物に執着していたのが特徴的でした。当時の息子の様子を箇条書きで紹介します。

  • 離乳食を拒否する(絶対に口を開けない)
  • 離乳食で遊ぶのは好き(手で握る、混ぜる、落とす)
  • バナナ、パン、白いご飯だけもりもり食べる
  • 母乳ばかりを欲しがる
  • 遊びに夢中だと空腹を忘れる
  • 大人の食事にもまったく興味を示さない

1歳前後は周りの赤ちゃんが順調に離乳食を進めるなか、特定のものしか食べない息子に焦りを感じていました。2歳ころになると、支援センターや公園などでお弁当を食べるお友達の姿を見ることが増えたことで落ち込む一方、食べない息子に慣れていった時期でもありました。

食べない・偏食以外で発達障害()を疑ったポイントは、以下のとおりです。

睡眠への強い抵抗感
生後まもないころから寝起きの機嫌がものすごく悪く、目が覚めた瞬間から1時間以上ぐずることが当たり前だった。1歳半ころからはお昼寝もしなくなり、夕方6時に寝て朝方4時に起きる生活に。
遊びの順番などのこだわり
子育て支援センターなどに行くと、毎回決まったおもちゃで遊ぶようになる。1番最初に触れるおもちゃが固定化される。
水への執着
水が大好きで、いたずらと言えば水が関連するものが多かった。踏み台をつかって洗面所の中で遊んでいたことも。
発語の少なさ
1歳半健診の時点で話せる言葉は3語と、言語発達の遅れがみられた。2歳ころには不明瞭ながらも2語文が成立するようになる。
自己刺激行動の出現
気に入らないことがあるたびに、壁に頭を打ち付ける行動が見られた。止めてもやめず、気持ちが落ち着くまで続く。

給食で食事の幅が広がった幼少期

3歳で幼稚園に入園すると、給食のおかげで食べられるものが増えました。最初は白ご飯しか食べずに帰ってきたものの、夏休みに入るころにはおかずも少し食べられるようになり、嬉しかったのを覚えています。

一方で、幼稚園と同じもの(同じ食品メーカーのみかんの缶詰)を出しても、家ではまったく食べないことが判明しました。幼稚園と「同じ量」「同じお皿」でないと食べられないのではないかと推測しています。

家での食事でも、以下のものが食べられるようになりました。

  • ポテト
  • カレー
  • ハンバーグ
  • りんご
  • ゼリー
  • プリン
  • スナック菓子(うすしお味のみ)

食べない・偏食以外で発達障害(自閉症/ASD)を疑ったポイントは、以下のとおりです。

長袖長ズボンなど衣類へのこだわり
年少の1年間は、長袖長ズボンで登園。夏場でも半袖や半ズボンを履くことができない。
持ち物へのこだわり
給食のスプーンを忘れた際に、幼稚園の貸し出し用スプーン(色や形状等はまったく同じスプーン)を拒否し、1口も食べずに帰宅。先生が作ってくれたおにぎりも食べれず泣き叫ぶ。
見通しが立たないことへの強い不安感
何度も行っているお友達の家でも、2階など行ったことのない場所には怖がって入らない。いつも行く公園でも、先に知らない子がいると公園内に立ち入れない。
自己刺激行動の多さ
壁に頭を打ち付けることはなくなったものの、鼻をほじる、爪を噛む、体を搔きむしるなど、不衛生なクセが気になるようになる。
紙や段ボールなどの異食
食べ物以外のものを口に入れることが、赤ちゃん期から続いており、減る気配もない。
落ち着きのなさ
テレビを見るときや食事中など、じっと座っていることができない。飛び跳ねたり歩き回ったり、常に動き続けている。

食べるものの傾向がわかってきた学童期

学童期(小学生)になると、息子が食べられるものの傾向がわかってきました。息子が好んで食べるものは、以下のとおりです。

  • 冷凍食品
  • レトルト食品
  • 菓子パン

いつでも「同じ量」「同じ味」「同じ色」「同じ香り」であることが重要だということがわかりました。手作りの食事では、完全に同じ見た目や味のものを用意することが難しいため、必然的に冷凍食品やレトルト食品に偏りがちな状況です。

一方、手作りの食事で食べられるものも、少しずつ増えてきました。

  • 揚げ物(てんぷら、唐揚げ、カツ、コロッケ等)
  • ミートソーススパゲティ
  • ピザ(トーストや生地から手作りしたピザ)
  • そぼろ丼
  • しょうが焼き

食べない・偏食以外で発達障害(自閉症/ASD)の特性が強く表れているポイントは、以下のとおりです。

習い事の進級や振り替えが不可能
スイミングで、進級するたびにレーンが変わることに対応できない。泣き叫んで入水自体を拒否する。習い事を欠席した際の、別の曜日への振り替えが不可能。日時が変わることに強い不安を抱き、レッスン時間中泣き続ける。レッスンには不参加。
見通しが立たないことへの強い不安感
学校でイレギュラーな持ち物が必要なときや、「いつもと違う出来事」に強い不安を感じる。「先生に電話で確認して」と要求してくる。
紙や段ボールなどの異食
幼児期に引き続き、食べ物以外のものを口に入れる。石や枝、ラップなど、なんでも噛む。
落ち着きのなさ
幼児期に比べて「座らないといけない」という意識は芽生えているものの、食事中に体を前後に揺らし続ける、アイランドキッチンの周りを回り続ける等、これまでになり動きが出てくる。
勉強中に癇癪を起こす
難しい問題が出てきたときに、机を強くたたく、大きな声で叫ぶなど、癇癪を起こすようになる。一度癇癪を起こすと、落ち着くまでに30分以上の時間がかかる。

食べない赤ちゃんが全員発達障害なわけではない

我が家の体験談を読んで「我が子も発達障害なのかな」と不安に感じた方もいるかもしれません。しかし、離乳食を食べない赤ちゃんが全員発達障害だというわけではありません。

ここでは、離乳食を食べない赤ちゃんを育てたママたちの、リアルな声を紹介します。

食べない時期を経て、もりもり食べるようになったお子さんが多くいることがわかります。

「食べない時期もある」と気楽に考えて、お子さんの成長を見守りましょう。

赤ちゃんの「離乳食は食べない」という意思を受け止めよう

我が家では、自閉症スペクトラム症の診断を受けたことで「赤ちゃんのときに無理やり食べさせなければ良かった」「息子自身も苦しんでいたのかもしれない」など、乳幼児期の接し方を後悔しました

いま現在、離乳食を食べないお子さんにお悩みの方には、赤ちゃんの意思を尊重することをおすすめします。赤ちゃんのペースを尊重しつつ、パパやママの無理のない範囲で離乳食を進めることが大切です。
» 離乳食を食べない赤ちゃんにイライラする|ママたちのリアルな声と対処法を紹介

当ブログでは、ファーストスプーンの定期便「赤ちゃんの給食」をおすすめしています。「離乳食作りに疲れた」「時間と気持ちの余裕がほしい」という方は、チェックしてみてくださいね!
 » ファーストスプーンの宅配離乳食を徹底レビュー

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